患者様ご自身の樹状細胞を体外で培養し、がん抗原を認識させて体内に戻すことで、 免疫システムがんへの精密な攻撃を誘導する先進の免疫細胞療法です。 入院不要、副作用の少ない治療として注目されています。
免疫の「司令塔」として、体内のがん情報をT細胞へ伝達する重要な役割を担う免疫細胞です。
樹状細胞は「細胞周囲に突起を伸ばし、樹木の枝が伸びた状態のような見た目」を持つ免疫細胞です。がん細胞を直接攻撃するのではなく、がん情報である「抗原」を取り込んでT細胞へその特徴を伝えることで、免疫システム全体を活性化する「司令塔」として機能します。
がんが進行すると、体内の樹状細胞はその機能が低下し、免疫システムがうまくがん細胞を認識できなくなることがあります。自家樹状細胞ワクチン療法は、体外で樹状細胞を強化・活性化することで、この問題を解決します。
採血から投与まで、患者様の身体への負担を最小限に抑えた流れでご提供いたします。
患者様の血液(50〜100ml)を採取します。通常の採血と同様の手順で、身体への負担は最小限です。
採取した血液から単球を分離し、専門の培養施設にて約2週間かけて樹状細胞へと誘導・増殖させます。
培養した樹状細胞にWT1をはじめとする複数のがん抗原を結合(パルシング)させ、がんを認識できる状態に活性化します。
活性化した樹状細胞を皮下または皮内に注射します。2週間ごとに計6回(約3ヶ月で1クール)実施します。
当院では「WT1がん抗原」を主として使用します。WT1(Wilms' Tumor 1)は、多くのがん種において高発現が認められる腫瘍関連抗原であり、正常組織での発現が非常に限られているため、安全性の高い治療標的として注目されています。
また、治療開始初期段階から複数の人工抗原を組み合わせて使用することで、より広範なT細胞応答を誘導し、特異的T細胞ががん細胞を精密に攻撃する仕組みを実現しています。
事前のHLA型検査は不要で、すべてのHLA型の患者様に対応可能です。これにより、より多くの患者様が治療を受けていただける体制を整えています。
初診からクール終了まで、担当医師が丁寧にサポートいたします。
担当医師が現在の病状・治療歴・ご希望を詳しくお伺いし、自家樹状細胞ワクチン療法が適切かどうかを診断します。治療方針についてご説明し、疑問や不安にお答えします。
完全予約制血液検査(50〜100ml)を行い、樹状細胞の培養に必要な単球を採取します。同時に治療効果の指標となる基準値を測定します。
初診時または別日程専門の細胞培養施設にて、採取した単球から樹状細胞を誘導・増殖させます。複数のがん抗原(WT1等)をパルシングし、活性化した樹状細胞ワクチンを調製します。
約2週間調製した樹状細胞ワクチンを皮下または皮内に注射します。外来通院で実施でき、入院の必要はありません。投与後30分程度の経過観察をお願いしています。
1回目投与2週間ごとに計6回の投与を行います(約3ヶ月で1クール)。各投与ごとに体調・副作用の確認を行い、必要に応じて治療計画を調整します。
2週間ごと × 5回(計6回)1クール(約3ヶ月)終了後に画像検査や血液検査で効果を評価します。状況に応じて追加クールの継続をご提案いたします。
クール終了後自家樹状細胞ワクチン療法が選ばれる理由をご紹介します。
事前のHLA型検査は必要ありません。すべてのHLA型の患者様に対応しており、幅広い方に治療をご提供できます。
WT1をはじめとする複数の人工抗原を初期段階から使用し、より広範かつ強力な特異的T細胞応答を誘導します。
化学療法・放射線治療・手術などの標準治療や、BAK療法など他の免疫細胞療法と組み合わせた治療が可能です。
投与はすべて外来で行われます。入院の必要がなく、日常生活を維持しながら治療を継続していただけます。
使用するのは患者様ご自身から採取した細胞のみです。拒絶反応のリスクが極めて低く、安心して治療を受けていただけます。
進行がんの治療だけでなく、術後の再発予防や転移抑制を目的とした維持療法としても適応できます。
自家樹状細胞ワクチン療法は、患者様ご自身の細胞を使用するため、一般的に副作用が少ない治療法です。
患者様ご自身の細胞から作製したワクチンを使用するため、異物として拒絶されるリスクが極めて低く、大きな副作用はほとんどみられません。
一部の患者様において、投与当日に38℃程度の発熱がみられることがあります。これは免疫が活性化しているサインとも考えられており、翌日には平熱に戻るケースが多いとされています。注射部位に軽度の発赤や腫れが生じる場合もありますが、いずれも一時的なものです。
完全予約制にて、担当医師が丁寧にお話を伺います。
どうかひとりで悩まず、きぼうの杜クリニック東京へお気軽にご連絡ください。